最終更新: 2016/9
インターネット同時接続モードを使うと、PCやスマートフォンなどのデバイスからFlashAirを経由して、インターネットなどの別のネットワークと通信することができます。本チュートリアルでは、インターネット同時接続モードに設定する方法を解説します。
通常、FlashAirはアクセスポイント(AP)モードになっており、いわゆる無線LAN親機として動作しています。 PCやスマートフォンなどのデバイスは、無線LAN子機としてFlashAirに接続します。 FlashAirに接続中は、他の無線LAN親機とは接続できません。 このため、インターネットにアクセスできなくなったりします。
インターネット同時接続モードが有効な場合、FlashAirのアクセスポイント(AP)とステーション(STA)の両方の機能が同時に動作し、 FlashAirを親機とするデバイス(AP側)とFlashAirの親機(STA側)の間の通信を中継(ルーティング)します。 STA側の無線LANにインターネット接続を設定しておけば、 PCやスマートフォンなどのデバイスが無線LAN子機としてFlashAirに接続した場合も、 FlashAirを経由してインターネット通信が可能となります
FlashAirとインターネットの同時接続は、 インターネットに接続された無線LAN親機があれば、 STAモードにしたFlashAirをその子機とすることでも可能です。 しかし、インターネット同時接続モードでは、 インターネット接続に加えてAPモードがもつ下記のようなメリットを得られます。
本機能を利用するには、Class10モデルのFlashAirとファームウェアバージョン2.00.02以上が必要です。
重要 Class6モデルでは利用できません。
インターネット同時接続モードを使用する、 FlashAirの動作モードや無線LANの情報、FlashAirカードを識別する名前の設定などを行う必要があります。 変更には、設定ファイルを直接変更する方法と、config.cgiを利用する方法の2通りがあります。
以下の6つの情報を設定する必要があります。括弧内は APIガイド / CONFIGファイルの対応するパラメータ名です。
6
または
3
を指定し、インターネット同時接続モードに変更します。
/SD_WLAN/CONFIG
をエディタ等で開き、前述のパラメータを編集します。このフォルダは隠しフォルダとなっていますので、隠しフォルダを扱う事が出来るツールを使いましょう。
(Macの場合は
/Volumes/(ボリュームラベル名)/SD_WLAN/CONFIG
です。)
パラメータが存在しない場合は新しく行を追加してください。 パラメータの順序は問いません。
編集後は、たとえば下記のようになります。
APPMODE=6
APPNAME=myflashair
APPSSID=FOOSSID
APPNETWORKKEY=password0123
VERSION=F19BAW3AW2.00.02
CID=02544d535731364708d0ca497800d501
PRODUCT=FlashAir
VENDOR=TOSHIBA
UPLOAD=1
MASTERCODE=70dee243a2c2
LOCK=1
BRGSSID=LANSSID
BRGNETWORKKEY=lanpassword0123
FlashAir識別名(APPNAME)以外の項目については、
config.cgiを使用してネットワーク経由で変更することもできます。
設定変更にはマスターコードが必要になります。未設定ならば、事前に設定しておきましょう。
マスターコードを設定するためのCGI呼び出し例:
http://flashair/config.cgi?MASTERCODE=70dee243a2c2
パラメータを変更するためのCGI呼び出し例:
http://flashair/config.cgi?MASTERCODE=70dee243a2c2&APPMODE=6&BRGSSID=LANSSID&BRGNETWORKKEY=lanpassword0123
コマンドを発行するとFlashAirが再起動するため、一時的に通信が切断されます。
PCやスマートフォンのデバイスからインターネット同時接続モードに設定されたFlashAirへアクセスするには、 APモードと同様、FlashAirの無線LANネットワークに接続します。
また、STAモード同様、無線LAN親機経由でもアクセスできます。 STAモードでの接続方法と使用上の注意は 上級者向けチュートリアル - ステーションモードの利用 を参照してください。
インターネット同時接続モードの場合、最初にFlashAirはインターネット側(STA側)の接続を試み、 その後、FlashAirの無線LAN(AP側)を起動します。 インターネット側無線LAN親機がない環境では、STA側の接続試行がタイムアウトするまで待つため、 FlashAirのSSIDが利用可能になるまで、時間がかかる場合があります。
インターネット同時接続機能を有効にすると、インターネット接続側ネットワークから認証なしで接続可能になります。 当該製品が接続するインターネット接続側無線 LAN にアクセス可能な第三者によって、当該製品に記録されているファイルやデータを取得される可能性があります。 さらに、FlashAir W-03 で認証に関する設定を追加せずに WebDAV によるアクセスとファイルアップロードを許可するよう設定している場合、当該製品に記録されているファイルやデータを改ざんされたり、任意の Lua スクリプトを実行されたりする可能性があります。
インターネット同時接続機能を有効にする場合は、ウェブサーバへの接続時に認証を要求するよう、下記のCONFIGパラメータを設定してください。
脆弱性に関しては FAQもあわせて参照ください。